Endavaが語るAIネイティブな開発組織──エージェント導入はツール配布ではなく行動変革になる

Endavaが語るAIネイティブな開発組織──エージェント導入はツール配布ではなく行動変革になる

OpenAIは、グローバル技術サービス企業EndavaがAIエージェントを軸にソフトウェアデリバリーを再設計している事例を公開した。EndavaはChatGPT EnterpriseとCodexを全社のAI基盤として採用し、開発だけでなく法務、財務、営業、プロジェクト管理にもAI活用を広げている。

この事例が示すのは、AI導入の成否は「どのツールを買うか」だけでは決まらないということだ。11,000人規模の組織では、業務フロー、リーダーの使い方、評価、実験を許す文化まで変えなければ、エージェントは現場に定着しない。

DavaFlowは開発工程全体をAI前提にする

Endavaは、AIネイティブなデリバリー手法「DavaFlow」を作り、会議準備、事業計画、プロダクト発見、ソフトウェア開発、デプロイまでOpenAI技術を組み込んでいるという。CTOのMatthew Cloke氏は、AIネイティブであることを「問題を解く最初の手段としてAIを考えること」と表現している。

領域

活用例

狙い

開発

AI支援コーディング、エージェント型ワークフロー

実装と検証の速度を上げる

PM/管理

ガバナンスレポート、進捗要約

報告作業を減らし意思決定を早める

法務・財務

調査、文書化、価格検討アプリ作成

非エンジニア部門の作業を軽くする

リーダー層

プロジェクト要約、非同期調整、メール整理

使う姿を見せて導入を進める

現場導入の壁は技術より行動にある

Endavaの学びとして、AI導入はソフトウェアロールアウトではなく行動変化として扱うこと、リーダー自身が使うこと、実験の余地を作ること、非技術部門を早く巻き込むことが挙げられている。これは日本企業にも当てはまる。AI推進室がツールを配っても、日常業務のどこで使うかが定義されていなければ利用は広がらない。

特に重要なのは、開発者だけを対象にしない点だ。AIで実装速度が上がると、次のボトルネックは要件定義、合意形成、レビュー、顧客説明に移る。Endavaはその前後工程までAIで見直している。

日本企業は「小さな業務アプリ」から始められる

Endavaでは、価格検討の場でスプレッドシートではなく対話できる単一ページの価格アプリを作った例が紹介されている。これは大規模なDXプロジェクトでなくても、AIが社内業務の形を変えられることを示す。

日本企業が取り入れるなら、週次報告、見積もり検討、問い合わせ整理、会議準備のような繰り返し業務を選び、AIで生成した成果物を人が確認する流れから始めるのがよい。AIエージェントは魔法の自動化ではなく、組織の仕事の型を見直すきっかけになる。

参考:OpenAI公式事例Endava DavaFlow

この記事に携わった人
Mynto編集部
Mynto.aiの編集部です。
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