Google Researchは、スマートフォン写真から体脂肪率、Android-to-Gynoid脂肪比、Visceral-to-Subcutaneous脂肪比などを推定する研究フレームワーク「PhotoScan」を紹介した。BMIだけでは見えにくい心血管代謝リスクを、より手軽に把握する可能性を探る研究だ。
DXAに近い情報を日常の写真から推定
PhotoScanは、標準的な2Dスマートフォン写真から3次元的な体組成指標を推定する深層学習フレームワークだ。Googleは、UK Biobankの3万5,323件で事前学習し、677人のPhotoBIA cohortでファインチューニング、132人のMetabolicMosaic cohortで独立検証したと説明している。
体脂肪率だけでなく、腹部と臀部・大腿部の脂肪分布を見るA/G比、内臓脂肪と皮下脂肪の比を見るV/S比を推定対象にする点が特徴だ。DXAスキャンは精密だが高価で設備が必要なため、日常的なスクリーニングには向きにくい。
事前学習 | UK Biobank 35,323件 |
|---|---|
ファインチューニング | PhotoBIA cohort 677人 |
独立検証 | MetabolicMosaic cohort 132人 |
推定指標 | 体脂肪率、A/G比、V/S比 |
ヘルスケアAIの次の論点
スマホやウェアラブルが、歩数や心拍だけでなく、構造的な体組成情報まで扱えるようになれば、生活習慣病の早期リスク把握は大きく変わる。企業の健康経営、保険、遠隔医療でも、低コストな予備スクリーニングの価値は高い。
注意点
これは研究段階のフレームワークであり、診断そのものではない。写真データは極めてセンシティブで、同意、保存、削除、バイアス、医療機器規制の扱いが不可欠だ。実用化には、国・年齢・体型・撮影条件をまたぐ検証が必要になる。


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